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粒子系理論物理学研究室
THEORY OF SUBATOMIC PHYSICS AND ASTROPHYSICS
イベント2023
粒子系理論物理学研究室 理論物理学セミナー
谷口真彦
広島大学 先進理工系科学研究科 素粒子ハドロン理論研究室
Cartan 𝐹(𝑅)修正重力理論と宇宙の成長
本セミナーでは、Cartan F(R)修正重力理論の性質、また理論を用いた宇宙の時間発展について研究および今後の展望について簡単に説明を行う。
宇宙論における大きな謎として宇宙の加速膨張がある。初期宇宙のインフレーションおよび現在の宇宙の加速膨張を引き起こすダークエネルギーのエネルギースケールが異なる2つの加速膨張があり、ともに観測によって支持されている。
これらの宇宙の加速膨張を説明するアプローチの1つとしてF(R)修正重力理論がある。これは一般相対性理論のEinstein-Hilbert作用であるRicciスカラーRを一般の関数F(R)へと拡張することによって宇宙の加速膨張の説明を試みる理論である。
Cartan形式は、一般相対論での時空の基本単位である計量から数学的により基本的な量である四脚場を用いて理論を構築する形式である。この拡張によって空間の曲率としてねじれを表すTorsion(捩率)が導入される。Cartan形式でF(R)の拡張を行うCartan F(R)修正重力理論では、従来のF(R)重力とは異なり、Torsionを介することによって等価なスカラーテンソル理論が得られる。
今回、Cartan F(R)重力の幾つかのモデルで加速膨張を説明することが可能なポテンシャルを持つことを明らかにし、特に対数モデルにおいては2段階での加速膨張を引きおこすポテンシャルを持つことを示す。またCartan
F(R)重力によってインフレーションおよびダークエネルギーの統一的な説明が可能であるかを宇宙の成長のシナリオを含めて議論を行う。
研究室オリエンテーション
研究室スタッフとM2以上の学生
研究室メンバーに向けて各々の研究を紹介しました
ジャーナルクラブ
大河内豊
Singular Instanton
粒子系理論物理学研究室セミナー
安田淳一郎
山形大学 学士課程基盤教育機構
コンピューター適応型テストによる学習成果の可視化:理論と活用
本セミナーでは、アルゴリズムに基づき出題が最適化される形式のテスト(コン ピューター適応型テスト:Computerized
Adaptive Testing)に関する話題を2 部構成でお話しします。前半は、物理教育研究における標準的な評価テスト「力学概念指標:Force Concept Inventory」を一例に、コンピューター適応型テストによって、学習評価の効率性をどこまで高めることができるのか、質問紙調査と数値シミュレーションを組み合わせた分析で明らかになったことをご紹介します。後半は、コンピューター適応型テストの活用事例として、山形大学で独自に開発し、全学で実施している「基盤力テスト」によって、大学初年次の学習成果をどのように可視化し、初年次教育のどのような成果と課題が明らかになったのか、カリキュラム改善の事例を交えつつご報告します。
ジャーナルクラブ
塚原壮平
Tunneling Potential Actions from Canonical Transformations
José R. Espinosa, Ryusuke Jinno, Thomas Konstandin arXiv:2209.03293
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